移民の宴
移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活
高野秀行 著
講談社文庫 800円+税
☆☆☆☆
日本に移り住んだ外国人の食生活を取材しまとめた一冊。タイ人に始まり、イラン人、フランス人、沖縄系ブラジル人、朝鮮族中国人などなど様々な国や文化圏から日本にやって来た人々の食卓に著者が潜入し調査している。
言い回しや言葉が少ーし堅いところもあるが、比較的簡潔、そしてユーモラスで読みやすい文章。外国の文化に興味のある人なら尚更のこと読むべき!面白くてスルスル読めるはず。
この本を読むと、自分の日本に住む外国人への無知っぷりに呆れた。知らないことがたくさんありすぎて、この本を読んで、知ることができて本当に良かったと思ったことがいくつもあった。
◯沖縄系ブラジル人や、朝鮮族中国人という人たちの存在
◯こんなにたくさんの、外国人がいるということ
◯しかもこんなに多種多様な外国人のコミュニティが日本に存在するということ
などなど…
そして、何より驚いたのが、「多くの外国人にとって、"日本食は(作るのが)簡単"」ということ!!これには、著者も驚いたという。
読めば、暖かい気持ちになり、日本に住む外国人と今までよりもコミュニケーションをとりたくなる。外国人の目を通して、日本を見つめ直すこともできる。そして読み終わったときに、まだまだいろんな国や文化圏の人の食卓を覗いていたかったなぁ…と思う。そんな一冊。