アヘン王国潜入記
アヘン王国潜入記
高野秀行 著
集英社文庫 670円+税
☆☆☆
アヘンを栽培しているミャンマー北部、ワ州の村に、著者、高野さんが潜入取材したときのことを書いた本書。私は「移民の宴」を読んで、高野さんの虜になり、この本を手に取った。
が、しかし。「移民の宴」に比べて(内容的にしかたがないのだけれど)、この本は世界史やら地理やら国際状況やらなんやらと私の苦手な部分が多く、難しかった。
それでも、興味深いルポであるのに違いはない。というより、読み進めていけばいくほど、「なんか思ってたのと違う!!」と感じるようになる。
思ってたよりも村から犯罪臭がしない!
高野さんアヘン中毒になってるけど、いいのかこれ!?
正直、国や軍や歴史といったことは私にはよく分からない。けれども、読み終わると、「どこに住む人でもみんな同じ人間なんだな」と至極当たり前のことを思った。そのことに気づけただけでも、本書を手に取ってよかったと思う。